亜麻の里のこと

About

「亜麻の里ってどこですか?」と聞かれます。

亜麻という名前は、なつかしい響きがします。
紀元前8,000年も昔から栽培されてきたその歴史ゆえでしょうか。
一面うすむらさきの亜麻の花畑。
その種は亜麻仁油となり、その茎はリネンとなります。
無垢な亜麻の実のサラダを提供するお店があります。さらさらのリネンをデザインする作家がいます。
亜麻の花のフォトコンテストがあり、北海道当別町では7月に亜麻まつりが開催され多くの人たちが訪れます。
亜麻のように、うつくしく、しなやかに。
亜麻の里は、ナチュラルに生きる人たちの胸に宿るふるさとです。

7月の早朝、
畑はうすむらさき一色に

7月の早朝、辺りは一面のうすむらさきに包まれます。
よく見ると一つ一つはとても小さな可憐な花。じっと眺めている人がいます。
そして、日があがる前から時をまちカメラをむけている人がいます。
蝶やミツバチが花の蜜や花粉を求め沢山やってきます。
人と自然が一体化する瞬間がここにあります。

茎は柔らかな風合いの丈夫な布に

茶色の茎から、亜麻色の繊維が生まれます。
その繊維を丹念にまるで髪を梳かすように梳いて、
何百年も前から伝わる糸車を回す手法で糸を作っていきます。
撚って紡いだ糸は、あの茶色だった茎から想像もできないくらい美しく、強い糸になります。
その糸を織ると艶のある柔らかな風合いのリネンになります。
古代から続くこの手法は現在も綺麗なリネンを作る作家さんに受け継がれています。

黄金色の亜麻仁油で食卓も豊かに

小さな可憐な花は小さな実をつけます。
ゴマよりも一回り大きな実を搾り、上ずみの油を濾過すると美しい黄金色の亜麻仁油になります。
いにしえの人たちも使っていたこの油。
現在では健康・美容のため多くの人たちが愛用しています。
食卓を豊かにする亜麻仁油の香り・風味は、
植物栽培の歴史と同じくらい古くから人類が楽しんでいた味なのです。

私達は210年続く事業を始めるというところからスタートしました。
210年は7代続くという意味(30年×7代)なのですが、亜麻の長い歴史からみると210年は一瞬にすぎません。
人類の文化の歴史と同じくらい長い亜麻文化の魅力を「長く・ゆっくり」とお伝えして、
皆さんに楽しんでいただきたいと思います。

「ゆっくり ゆったり 幸せになろう」

これは、私達もお客様も製造や栽培に関わる人たちも「亜麻」を中心に長く、
ゆったりと健やかにすごすことをイメージした私達の合言葉です。